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高齢期のお金、まずは『見える化』から始めましょう ~あなたの資産をまとめて把握する第一歩~

Tags: 資産管理, 高齢者, 見える化, 資産把握, 家計管理, 整理整頓

どなた様にも、ご自身のこれまで築いてこられた大切な財産があるかと存じます。預貯金を中心に、保険や年金、もしかすると少しの株式や投資信託をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

日々の生活は安定していても、物価の上昇や将来への漠然とした不安から、「私のお金はこれで大丈夫かしら」「私が何を持っているか、きちんと把握できていないわ」とご心配になることもあるかと存じます。

しかし、ご安心ください。将来のお金の計画を立てたり、安心して日々を過ごしたりするためには、まず「ご自身の資産が今、どのような状態にあるのか」を正確に把握すること、つまり「見える化」することが大切です。これは決して難しいことではありません。

この記事では、高齢期のご自身の資産を無理なく「見える化」するための、分かりやすい手順をご紹介いたします。

なぜ、今、ご自身の資産を「見える化」する必要があるのでしょうか?

ご自身の資産を「見える化」することには、いくつかの大きなメリットがございます。

ご自身の資産を「見える化」するための具体的なステップ

デジタル機器の操作が苦手でも大丈夫です。紙とペン、そしてファイルボックスなどがあれば十分に始められます。

ステップ1:持っているものをリストアップする

まずは、ご自身がどのような財産をお持ちか、思いつく限り紙に書き出してみましょう。

最初は正確な金額でなくても構いません。「○○銀行に預金がある」「△△生命の保険に入っている」というように、大まかに書き出してみましょう。

ステップ2:関連書類を一つの場所に集める

ステップ1でリストアップしたものに関する書類(通帳、保険証券、契約書、権利証など)を、探しやすいように一つの場所に集めてみましょう。

ファイルボックスやクリアファイルなどを活用し、項目別に分けて整理すると、さらに分かりやすくなります。

ステップ3:リストと書類を照合し、状況を記録する

集めた書類を見ながら、ステップ1で作成したリストをより具体的にしていきましょう。

正確な数字でなくても、ご自身が「これくらいあるのだな」と把握できる程度で構いません。ノートにまとめたり、簡単な表を作成したりするのも良い方法です。(【図1:手書きのリストの例】のようなイメージです)

重要なのは、ご自身が理解しやすい形で記録することです。

ステップ4:保管場所を決める

作成したリストや集めた書類を、安全で、かつご自身が必要な時にいつでも取り出せる場所に保管しましょう。

また、もしもの時にご家族が困らないよう、これらの書類の保管場所や、どこに何があるかのリストについて、信頼できるご家族に伝えておくことも検討しましょう。

「見える化」を継続するために

一度「見える化」ができたら、それで終わりではありません。ご自身の資産は増減しますので、定期的に見直すことが大切です。

年に一度など、ご自身で決めたタイミングで、リストの内容と現在の状況が合っているか確認してみましょう。大きな金額の出し入れがあったり、新しい保険に加入したりした際には、その都度リストを更新すると良いでしょう。

デジタルが苦手な方へ

インターネットでの管理やパソコンでの入力が苦手な場合でも、心配いりません。

まとめ

ご自身の資産を「見える化」することは、将来への漠然とした不安を和らげ、安心感を得るための大切な第一歩です。

最初は面倒に感じられるかもしれませんが、一つずつ、ご自身のペースで進めてみてください。難しい言葉を使う必要はありません。ご自身が分かれば十分です。

「見える化」を通じて、ご自身のこれまでのお仕事や日々の暮らしが形になった財産を改めて確認し、これからの豊かな高齢期を過ごすための計画を立てる力にしていただければ幸いです。

もし、途中で分からないことや不安なことが出てきた場合は、一人で抱え込まず、ご家族や信頼できる方に相談したり、自治体の窓口や専門家を頼ったりすることも考えてみてください。